日本のカーボンプライシング制度の概要
日本のカーボンプライシング制度の概要
日本では、CO2排出量に価格を付ける「カーボンプライシング」を活用し、脱炭素化を進めています。これにより、企業の行動を変え、商品やサービスの価値向上や消費者意識の変革を目指しています。主な仕組みには以下があります:
1. 炭素税
- 2012年に「地球温暖化対策税」として導入され、化石燃料の使用量に応じて課税されます。
- 現在の税率は1トンのCO2排出につき289円で、省エネや再生可能エネルギーの普及に活用。
2. 排出量取引制度(ETS)
- 2023年に試験導入された「GX-ETS」は、企業が自主的に排出削減目標を設定し、削減量の取引が可能な枠組み。
- 東京都や埼玉県では2010年以降、地域単位のキャップ&トレード方式の取引が行われています。
3. GX推進法と成長志向型カーボンプライシング
- 2023年に策定された「GX推進法」では、排出量取引制度の本格導入(2026年~)、発電事業者向けの有償オークション(2033年~)、および化石燃料への賦課金(2028年~)が計画されています。
4. カーボン・クレジット市場
- 2023年に東京証券取引所で開設され、削減量やクレジットが取引される市場。
- 企業がクレジットを売買し、炭素価格を明確化。
日本の課題と将来展望
- 現在の炭素税(約2.16 USD/tCO2e)は国際基準に比べ低く、排出削減のインセンティブが十分でない。
- EUの「炭素国境調整メカニズム(CBAM)」などの貿易制度に対応するため、制度の強化が求められています。
- 今後、無償排出枠や対象セクターの拡大を含む制度設計が課題となります。
これらの取り組みを通じて、企業の脱炭素化を促し、GX(グリーントランスフォーメーション)の推進が期待されています。






